中学校の卒業も近づき、どこの高校へ進学しようか悩んでいる方も少なくないはず。
特に遠くの学校へ進学を予定していて、寮生活を強いられる可能性がある方は、そもそも寮生活へのイメージを掴めず、なかなか一歩を踏み出せずにいるのではないでしょうか。
今回は、そんな寮生活に悩める方々に向けて、自身の経験を基に寮生活で感じたメリットとデメリットを紹介します。
ぜひ、最後まで読んでいただき、参考としてもらえたら嬉しいです。
結論、寮生活から学べるものはたくさんある!!
本題へ入る前に、結論から申し上げますと
私は高校卒業から10年以上経ちますが、今でも寮生活をして良かったと思っています。
そもそも高校から寮生活を送れる人間は少数派ですし、経験値を稼ぐ環境として申し分ないことは誰の目から見ても明らかでしょう。
では、次から本題へ入りたいと思います。
寮生活を送るメリット
協調性や思いやりの心が養われる
共有スペースの多い寮生活では、必然的に第三者と関わる機会が生まれます。
特に洗濯機、台所、風呂、トイレ、洗面台など、競争率の高いスペースでは
基本的に先客がいるため、順番待ちを強いられることを覚悟しましょう。
また、時には時間に追われている友達のために、順番を譲らなければいけないこともあるでしょう。
こんな話だけ聞いていると、メリットじゃなくね?と思われるかもしれませんが、むしろその逆です。
自分の思い通りにいかない環境の中で、最初はストレスに感じることのほうが多いかもしれませんが
思い通りにならない環境だからこそ、誰かのために自分は一歩退こうとか、誰かのためにこれをやってあげようとか
第三者を思いやる気持ちや行動が自然と身に付きます。
寮生活とは、そういった協調性や思いやりの心を養うのにうってつけの場所なのです。
コミュニケーション能力が向上する
自宅から通学する生徒たちと違って、寮生活ではプライベートでも友達と時間を共にします。
一緒に生活するのが家族であれば、必要以上の会話は必要ありませんし、気を遣う必要もありませんが、友達となれば話は別です。
最低でも一日一回は顔を合わせることになるし、誰かしら会話をすることにもなるでしょう。
そんなときに必要なのは、個性ある仲間とのそれぞれの関わり方を理解し、コミュニケーションを取ることです。
私の高校時代の寮生活では、10名以上がひとつ屋根の下で生活を送っていました。
個性も十人十色、趣味や育ってきた環境もそれぞれ違うので、そこには性格の合う合わないが必ず存在していました。
そこで私は、友達の性格を把握したうえで、Aだったらこんな話、Bだったらこんな話、というようにそれぞれの関わり方を工夫しました。
正直意識してやったわけではありませんが、気づけば自然と身に付いていました。
個性に合わせて関わり方を変えることができるというのは、社会に出てからもコミュニケーションをとるうえで強みになります。
おかげさまで、社会人になった今でも人間関係で困るようなことは一切ありません。
トラブルも人生経験
仲間同士の喧嘩を仲裁したり、自らが喧嘩をしてしまったり
ときにはお金や生活用品を盗まれたり、共同生活にトラブルはつきものです。
ただ、そんなトラブルも今となっては良い思い出です。
また、良くも悪くも頼りたいときに、すぐ助けてくれる親の存在はないので
トラブルのほとんどは友達に相談するか、自らで解決するしかありません。
そんな貴重な経験ができるのも寮生活ならではだと思います。
地元以外に「第2のふるさと」ができる
寮生活を送った街は、今でも私にとって第2のふるさととして深く心に刻まれています。
生まれ育った街のすばらしさは変わらず感じつつ、第2のふるさとにも同じ感情が湧いてきます。
学校までの通学路、よく通った飲食店、暇つぶしによく寄った公園、高校という青春ど真ん中で過ごした3年間は、十分すぎるほど思い出が残ります。
また、遠く離れた場所に頼れる仲間がいるというのも、大人になってからの心の支えです。
第2のふるさとがあれば、思い出の場所も2倍になりますし、県外の高校であれば、甲子園の楽しみも2倍に広がります。
寮生活を送るデメリット
地元のことが分からない「浦島太郎」状態に
地元から離れた地で過ごしていると、地元での出来事に疎くなってしまいます。
例えば、新しくできたお店、面白いイベント、流行っているものなど
たまに帰省で実家に帰ることはあっても、たかだか数日程度では情報もそこまで入ってきません。
また、高校といえば電車通学が一般的なので、地元の友達同士は駅名で伝わる会話でも
高校を地元で過ごしていない人間にとっては、駅名を言われても全くピンときません。
定期的に情報が入ってくるようにアンテナを高くしていれば別ですが
寮生活を送るほとんどの方は、この「浦島太郎」状態になることを覚悟した方がよいでしょう。
地元の知り合い、共通の知り合いが少ない
高校といえば、通学区に縛られることなく、これまで関わることのなかった人と
より広い範囲で交流を広げる大チャンスです。
しかしながら、そんな大チャンスのタイミングで地元を離れるということは
必然的に地元の友達を増やすことができないということです。
中学時代の友達は、高校ではより多くの友達ができるのに対して
自分は中学時代の友達しか地元におらず、例えば地元の有名人的な存在の人の会話にもついていくことができません。
正直、大人になった今ではどうでもいいことですが
高校を卒業したての私にとっては、共通の知人の会話で盛り上がることができないのは、なによりもつらい出来事だったと感じています。
家族と過ごすのがめんどくさくなる
帰省した時や、高校卒業後に実家へ帰ったときに感じたことです。
友達と過ごす時間、一人でいる時間に慣れてしまうせいで
家族と過ごすのが照れくさく感じたり、最終的にはめんどくさく感じるようになったりします。
決して家族のことが嫌いになるとかではなく、高校生という超絶反抗期を共に過ごさなかったせいで
少し遅めの反抗期が訪れるイメージです。
私は家族との時間に慣れるまで、結構な時間が掛かりました。
まとめ
いかがでしたか?今回は自身の経験を基に、寮生活の酸いも甘いも紹介させていただきました。
全てを書ききることはできませんでしたが、冒頭でもお伝えした通り私の結論は寮生活はしたほうがいいです。
ただし、もちろんお金も掛かることだし、途中で弱音を吐いてギブアップなんてことは避けなければいけません。
高校から寮生活をするか否か、これは間違いなく人生を大きく左右する決断です。
一生に一度の人生の中で、大きな決断を迫られる場面はそう多くはありません。
あなたにとって悔いのない選択となるように、人生を振り返ったときに自然と笑顔がこぼれる選択となることを願っています。
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